第20章 ☆??ルート☆ Bad END
憲吾は下り線ホームに停車した電車に乗り込んだ。
ドアの側に立ち憲吾はふといつだか電話越しでゆりとした
さりげない会話を思い出していた。
『十番街にグループ名と同じ
Dolceっていう洋菓子屋さんあるんだけどさ!
あそこのスイートポテト美味しいんだよね!』
『……まさか、グループ名ってそこから取ったのか?』
『グループ名は社長が決めたから違うよ?
ただグループ名決まった時伯父さんに言われたんだ、
昔パパがママの実家に初めて挨拶しに行った時の手土産が
そのDolceのスイポテでさ!』
『へぇ……』
『私も小さい頃からたまに食べてたんだけど美味しいんだ〜♪
あとその近くにパパとママが行ったことあるオープンカフェも
あるんだけどそこにもたまに連れて行ってもらったなぁ……
憲吾と一緒に行けたら一緒に行きたい!』
『お前がそこまで良いって言うなら少し気になるな……』
『でしょでしょ!?
いつか一緒に行こうねっ』
『あぁ、そうだな。』
「……。」
(十番街……行ったことないし行ってみるか……)
憲吾は2駅先の十番街駅で降りることにした。
そして10分ほどで駅に着き地図アプリを頼りに駅から歩き始めた。
「……十番通りの中に入ってるのか、
なら歩いていれば分かるな……」
駅から十番通りまでは徒歩3分ほどの距離で
憲吾は初めての土地に足を踏み入れた。
歩いてわかったことはお菓子を中心とした専門店が多く
和菓子店やチョコレート専門店などが沢山立ち並んでおり
四方八方から甘い匂いが漂ってきた。
「思った以上に食べ物の匂いが凄いな……」
(地図だと、この辺にあるはずだが……)
その場で立ち止まりあたりを見渡す憲吾、すると左手のほうに
『Dolce.』と大きく看板が飾られておりショーウィンドウからは
沢山のスイーツが見えた。
「……あそこか、」
(人もめちゃくちゃ居るわけでもないのにそれなりに入ってるな……)
憲吾はDolce.を見つけるとそのお店に歩みを進めた。
そしてお店に近づくとショーウィンドウからはゆりが言っていた
スイートポテトやケーキ、
他にもマカロンやクッキーなど幅広く取り揃えられていた。
「……。」
(当然だが甘そうなのが多いな……ん?)
どれを買うか見ていると憲吾はあるお菓子に目が入った。
