• テキストサイズ

鬼滅の心得 【鬼滅の刃】

第2章 山村での出来事



「お前みたいな貧弱そうな女に
なにができる」

鬼は絢迦をなめきっている

『無の呼吸。壱ノ型 絶無』

その瞬間、音もなく鬼の首は
下に転がり落ちていた

「な、な、なにをしやがった!?
切られた感覚なんてなかったぞ!」

『私の技はあなた方鬼に苦痛を
与えない為の技。存在しないかの様に放つ
それが私の壱ノ型"絶無"です』

言いながら奥に隠れていた昴を
迎えに歩みを進める

『どうか安らかに眠ってください』

もう絢迦の目は鬼を写してはいない


「お姉ちゃん倒したの?」
『ちゃんと隠れてくれてたのね、
鬼はもういないから大丈夫よ。
さっ家に送っていこうね」

昴の小さな手を繋ぐと2人は
身寄りのない子たちが住む
集落へと向かっていった
村の外れにある小さな小屋
広さで言えば1畳ほどの小さな部屋に
小さな子供達が所狭しと座っていた
その数は全部で5人ほど

「ここがおいら達の家なんだ、
ここで寝てるのがにいちゃん!!」

「昴!?お前連れて行かれて
鬼に食べられたじゃ…?!」
「この絢迦お姉ちゃんが
鬼から助けてくれたんだ!」

「「「「「えっ!?」」」」

鬼を倒したと聞いた子供達は
みな驚きの声をあげる

『皆こんなに痩せて!すぐお医者様に
来ていただかないと』

「無駄だよ。誰もきてくれないし
お医者もみてくれない」

答えたのは昴の兄、他の子達の中では
年長者あろう男の子だ。

『どうして?』
「俺たちみたいな汚くて身寄りのない
子供はあいつらからしたら
いい道具なんだよ。
生きてても死んでても関係ないんだ!」

涙を流しながら思いの丈をぶつける

「俺たちなんて死んだ方がいいんだ!」

『そんな事言っちゃダメよ!
せっかく生きているのに』

思わず抱きしめる
じゃないと消えてしまいそうで

『これからは私が面倒をみます!
だからそんな悲しいこと言わないで』

他の子達も力のない目で
こちらをみてくる

『ここに居ては皆の体調が
悪くなります。もし皆がよければ
私の知り合いの方の所に行きませんか?』

膝をおり1人1人の目を見ながら問う

「絢迦お姉ちゃん、それ本当?」
「おいっ!昴!やめろよ」
「そこに行ったら叩かれない?」
「いじめられない?」

口々に聞き出す子供達





/ 46ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp