第10章 12月 イベント目白押し
「みんな!!起きてやぁ!!」
朝、金ちゃんの大声で目覚める。時計を見てみるとまだ朝の7時だった。
「金ちゃん・・・まだ7時やないか・・。」
「起きれへん・・・眠いわ。」
「積もっとんねん!!雪が!!」
「「「「「なんやて!?」」」」」
「ぬぁ!!ホンマや!」
現在午前7時。眠い、寒いは忘れてみんな外に出ていく。
今部屋にいるのはウチと小春ちゃんと光くんと銀さんと小石川くん。
「みんな元気やな?」
「あの人らアホなだけっすわ。寒っ」
「とりあえず片付けましょか。」
残った人数で布団をたたみ、壁際に積んでおいた。
このあとのことを考えて少しの間無言になったけど、それはため息に変わった。
「仕方ないわね。行きましょ。」
小春ちゃんの号令と共に本当に仕方なく外に出ることになった。階段を降りると同時にはしゃいでいる声が大きくなっていく。
「出てきたで!!一斉攻撃や!!」
そんな声が聞こえたと思ったら冷たい塊が顔に飛んできた。
雪にテンションMAXだったみんなが一瞬だけ止まった気がした。
「あらあら、真希ちゃん大丈夫?」
「お・・おん。」
「今、真希先輩に当てたんどいつや!!」
光くんが怒鳴ると全員がササッと謙也くんを指差した。
無言で雪を掴むとギュギュっと固めて謙也くん向けて放り投げた。
「財前!!なにすんねん。」
さすがのスピードで雪玉を避けるとそっち側でも雪玉を作り始めた。
「大人しく当たりや!!真希先輩の仇打ったる!!」
「光・・・。真希ちゃん死んでへんよ。あん、痛っ!!」
今にも始まりそうな仇打ちをボーっと見ていると小春ちゃんにも雪玉が当たったようだ。
「小春ぅ~!!誰や、俺の小春に雪ぶつけたんは!!」
こうなったら人数など関係なく全面戦争だ。
ウチらの雪合戦はお昼の鐘がなるまで続けられた。
「もう、昼か。」
「時間たったの全然気づかんかったわ・・・。」
白石くんの家に入ってとりあえず着替えると午後はゆっくり部屋で過ごすことになった。
「ええ~・・わいまた雪合戦したい。」
朝だけじゃ物足りなかった金ちゃんは少し不服そうだったがケーキの話をすると落ち着いたようだった。