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【テニプリ】君の未来【中編】

第10章 12月 イベント目白押し




「真希先輩、明日出掛けませんか?」

部活が終わり財前くんと並んで帰る途中、他愛もない話をしながら歩いていると突然財前くんが立ち止まって言った。

「ん、ええよ。」

「プレゼントなにがええか考えとってください。」

「へっ?・・・おん、分かった。」

プレゼントと聞いてわさわざいいと言おうと思ったが財前くんが言わせないという風にこっちを見ていたので、言えなかった。


「あとさっきも言いましたけど、もいっかい言うときますわ。真希先輩誕生日おめでとうございます。」

「おん、ありがとう。」


財前くんと別れてから家でプレゼントのことを考えてみた。


(プレゼント・・・あっ、そうだ。)
夜、財前くんからどこに行きたいかメールが来て、こっちに引っ越してきてからまだ行ってない水族館に行くことになった。


「真希先輩おはようございます。」
「おはよ。今日も寒いな~。」

すると財前くんがスッと左手を出しウチの手を握って歩き出した。電車を乗り継いで大きな水族館に来た。

休みの日だけあってウチら以外にもカップルが目立つ。
今日のお目当てはイルカのショーだ。最近この水族館でイルカの赤ちゃんが生まれて、ショーのときに少し見られるらしい。

「イルカっすか。」

「せや、テレビで見たんやけどホンマ可愛ええんやで!」

しかしイルカのショーはお昼からなのでそれまで水槽を見て回ることにした。

「お魚さんがいっぱいやなぁ・・。」

「水族館なんやから当たり前っすわ・・。」


目の前の大きな水槽の中で大中小さまざまな大きさの魚が泳いでいる。少し歩くと水中トンネルに入った。

「うわ・・・。ホンマに水んなかに居てるみたい。」

パッと振り向くと財前くんが微笑みながらこっちを見ていてついドキッと胸が鳴った。
(わっ・・・笑っとる・・。)

「なん・・?」

「別に、ただ先輩見ててあきへんなって思っとっただけっすわ。」

さっきの笑い方と打って変わっていつもの意地悪なときの笑い方になった。落ち着きがないってことか!!



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