第7章 9月 体育祭
「んもぅ、とぼけないで。光とテニスしに行ったんやて?」
「おん。4日前に行ったで。」
ウチは財前くんとテニスをしにいった日のことを話した。いつの間にかユウジくんも側に来て話を聞いていた。
「ねぇ真希ちゃん。光のことどう思う?」
「どうって、いい子やと思うよ。冷静で気も利くし・・」
「そうやなくて、好きとか嫌いとかや。」
好きか嫌いか言われたらそりゃ好きだけど、いや!!あくまで後輩としてだよ。と思うんだけどな。
「・・・好きやと思う。」
「真希ちゃん。それあくまで後輩としてとかやないやろうな?」
「何でわかったん?」
「誰でも分かるわ・・・。」
小春ちゃんエスパー?ユウジくん誰でも分かるって・・・。というかウチが考えることってみんなにすぐバレるような気がする。
「恋愛としてやったら・・・分からん。」
「あんな、四天宝寺の体育祭には恋の神様が毎年来よんねん。」
「恋の・・・神様?ロマンチックやな。」
「これがよう効いてな。好きな人とハチマキを交換すると両思いになれるらしいで。」
「へぇ~。なんかええな。恋の神様かぁ。」
その日の種目決めで、徒競走と玉入れに出ることが決まった。
小春ちゃんてユウジくんは二人三脚に出るらしい。二人なら誰にも負けないだろう。
その日の放課後から練習は始まり、クラス別対抗リレーの練習をしたりした。
ちなみに体育祭の組は学年関係なくクラスのみで4つの組に別れる。1、2組は赤。3、4組は白。5、6組は緑。そしてウチらの7、8組は黄色。
特にトラブルもなく練習は進み、あっというまに体育祭の日はやって来た。