• テキストサイズ

【テニプリ】君の未来【中編】

第5章 7月 息抜きとテスト




ある日の練習終わり。


「明日から部活はなしや。大会が近いけどテストで赤点採ったら大会ヤバイからテストに集中する事!!ええな。」


「まぁ余裕っすわ。」
「赤点ってなんや?」
「勘でいけばなんとかなるばい。」

「が・・・がんばります。」

「真希先輩も参加っすね。」

「参加って何や?」

「勉強会よ~、毎年やってるのよね。赤点の常習犯がいるから。」


勉強会は毎日放課後に部室で行うらしい。勉強といえば図書室だがなぜ部室かというと小春ちゃん曰く。

「静かに出来ないから。」らしい。

みんなには申し訳ないけど想像がついた。



学校が終わってから部室に行く。いつもと変わらない行動だが違うのはテニスをしないこと。


数名部室の机に向かって黙々と勉強をしている。
小春ちゃんは謙也くんに
財前くんは金ちゃんに
白石くんは千歳くんに
教科書を開きなにかを教えている。


「はぁ~。そげんなるとね・・・。」

千歳くんは飲み込みが早いようで教えられた問題をサラサラと解いていく。
あとの二人は教える方も教えられる方もあーでもないこーでもないと騒いでいる。

「小村、こっち来て座り。」

白石くんが手招きをして椅子を一つ出してくれた。その椅子に座って、白石くんの説明を聞きながら問題を解いていく。

「ここはな、これを使うと・・・。」
「うん、うん。」


なるほど分かりやすい。
千歳くんがスラスラ解いていたのは白石くんの説明が上手なのも関係してるんだ。


「終わった~。」
「お疲れさん。」

思ったよりもずっと簡単に済んでしまって、みんなの方を見てみるとすっかり生気がなくなっていた。

謙也くんは机に突っ伏してブツブツとなにかを口にしている。
ユウジくんは小春ちゃんが気になって勉強どころじゃないみたい。



テストの準備期間はあっという間にすぎ、テストの本番がやって来た。
みんなで勉強を頑張ったから大丈夫。自分にそう言い聞かせてテストに挑んだ。


一週間後に返ってきたテストには勉強を頑張った成果が現れた。なんと赤点を回避しただけではなく平均点をも上回ったのだ。


「白石くんホンマにありがとう。」



他のメンバーもテストをクリアし無事に関西大会に出ることができ、見事全国大会の切符を手にした。


/ 59ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp