第4章 瞬間記憶力【過去編】
「「悠はどっちが一番の親友だと思うの!?/思うんだ!?」」
『…………ふ…っ…はははッ!!!』
「もお…何で笑ってるの?」
『はははッ、ごめん…っ…。二人共面白くて!』
「…なんも面白いことねーし…」
『…俺にとって蘭も新一も大事な人だよ。この先もずっと、ずっとな…』
「「…悠…」」
俺と蘭のやり取りを見ていた悠が笑い始めたことにお互い不満に思うも、その表情があまりにも幸せそうだったのでまぁいいかと蘭と顔を見合わせて笑みを溢した。
そして俺は誓った…この先何があっても悠を守るって。
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おまけ
「ところで…その、お前の記憶力ってどこまで覚えれるんだ?」
『俺もそれは分からない。一度試した事あったけど…情報量が多すぎて次の日ほぼまるまる寝込んだから』
「マジか…。ちなみにその情報量の元って?」
『百科事典を含めた辞典類、世界中の地理や地形、交通機関の基本情報…とかかな』
「……(…すげえ…)…それって忘れたりすることはないのか?」
『うん。一度記憶に残したものは消えずに残ってるし、その情報をまるで引き出しから取り出すみたいにすぐに思い出すこともできる…らしいんだけど…そうなるには訓練っていうのが必要なんだって』
「訓練か…。よし、じゃぁその訓練ってやつ俺も手伝ってやるよ!!」
『え……いいのか?』
「もちろん!一人より二人の方がいいだろ?それに…」
『?それに?』
「俺達…親友だからな!!少しぐらいお前の辛さ、分けてくれよ」
『…っ……うん、ありがとう……新一ッ…』
「おう!一緒に頑張ろうな!」
その後、訓練のかいもあって覚えたい事を悠自身でコントロールすることができたうえに必要な時に必要な情報を引き出せるようになった。