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【名探偵コナン】もう一人の幼馴染【BL】

第4章 瞬間記憶力【過去編】


桜の名札事件以来気が付けば悠達と一緒に過ごすことが多くなり、そんな時間がすごく楽しくて最初は面倒だった保育園も悪くないと思い始めていた頃…あの忘れもしない出来事が起こった。



「ねぇ、新一くん…悠知らない?」



「?さっきまでそこで本読んでたぞ」



「そっか…。トイレにでも行ってるのかな…」



今日は外が雨なので室内で粘土作りや積み木遊びをしている園児が居る中、俺は止む気配のない雨の様子を窓越しに眺めていた。そんな俺に辺りをキョロキョロ見渡しながら声をかけてきた蘭にそういえばさっきから姿を見ていないことに気付き悠と一緒に本を読んでいた子の元へと近づく。


「なあ、悠のやつ何処行ったか知らねえ?さっきまで一緒に居たろ?」



「悠?…なんかアイツ怖い…」



「??怖い?どういう意味だよ?」



俺の問いかけに先ほどまで楽しそうに一緒に居た三人の様子が一変したことに妙な胸騒ぎを覚え、一体何があったのかと疑問を抱き再度問えば視線を逸らす三人。


「…だって…絵本の話全部覚えてるんだ…」



「??全部?それぐらいなら俺だって「この絵本だけじゃない…ここにあるやつ全部だよ」……え…全部?」



三人の言った内容をすぐに理解できず困惑した表情を浮かべてしまう。
絵本の内容を覚えることぐらい俺にもできる事なのでそれほど驚きはしなかった。だが問題はその後に続いた言葉だ。ここにある全ての本をまるまる覚えてる…そんなことがはたして出来るものなのか?いくら記憶力が良いとはいえ、数十冊以上の本の内容を暗記するというのは大人でさえそう簡単なものではない。
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