第2章 幼馴染
「……ど、どっちだ?どっちのチーム引いた?」
『あー……俺はBだな。新一は?』
「……あ、俺もBだ」
「「「「なにーーッ!!/よっしゃーーッ!!」」」
俺がクジを引くのを待っていたのかまだ中身を見ていない新一と同時に引いた紙を開ければ二枚ともBと書かれてあり、それを周りにいる奴等に告げればBを引いた者からは歓声が…Aを引いた者からは絶望の声が上がる。
「……くッ、今日の勝負はもはや絶望的……っ!!!」
『…いや、負け認めんの早くね?』
「っ!!新一はサッカー部!!お前は色々な部活から勧誘されるほど運動神経抜群!!どう考えたって勝てる見込みねーだろッ!!」
『…なんか…うん、悪い…』
Aチームを引いてしまった友人達から漂う負のオーラが半端なくて少し引き気味になり、まぁこればかりはクジ運がなかったってことで諦めてもらおうと新一の机を借りて体操着に着替えてグラウンドに向かった。
「お、蘭と園子じゃねーか」
「?あ、新一!悠!」
『蘭達は…走り高跳びか』
「そうよ!ふふふ、私の華麗なるジャンプをとくと見ておきなさい!」
『や、俺達サッカーだから。見てる暇ねーよ』
グラウンドに出ると既に女子の姿も見え、その中に居た蘭と園子の近くまで行くと女子は走り高跳びらしく気合を入れる園子の言葉にさすがにサッカー中は見れないだろと正論を言ってやる。