【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第14章 色黒関西人登場
……結局今日もこうなるのか……
あの後そのまま別れればよかったと今更後悔しても遅く、時間も時間なのでこれから一緒に昼食でもとのお誘いに断りを入れようとする隙を一切くれない彼…服部平次。
関西人ってこんなに押しが強いのかと思いながらも、よくよく考えれば俺の周りは押しの強い人間の集まりだったなと空笑みを浮かべてるなか行きたい店があると連れて来られた場所……ってポアロかよ!
「いらっやいませ…って、蒼井さん!?安室さん!蒼井さんが来ましたよ!」
『よ、梓ちゃん。…うん、別に透は呼ばなくていいから』
「なんや、蒼井さんって此処来たことあるんか?」
『あー…まぁ、時々』
カランと心地良い音を鳴らして今や常連客と化しているポアロへ到着し、店に入るなり嬉しそうに笑顔で出迎えてくれた店員の梓ちゃん。つい数時間前ポアロから手伝ってもらえないかと急遽頼まれ渋っていた零の姿がカウンター奥から見え、俺と目が合うと少し驚いてからすぐに表情を緩めるその様に店内にまだ残っていたJKが頬を染めていたのは見なくても分かった。
「悠、まさか来てくれるとは思ってなかったです。…っと、そっちの方は確か…」
『ははは…(来る気は全くなかったけどな)…?なんだ、平次の事知ってんのか?』
此処に来る途中何故か強制的に名前呼びにさせられ今にいたり、俺の後に続いた平次と和葉ちゃんの存在に気付いた零の反応から初対面ではないのだろうことがうかがえる。
「おう、コナン君経由でちょっとだけやけど。たしか…安室さんやったか?」
「はい、安室透といいます。君は服部君…ですよね?西の名探偵ってことで有名だったので」
どこでも出てくるコナンの名前に顔が広いとは思っていたがまさかここまでとは、と心の中で感心しつつ案内された席へと移動して二人と向かい合うように座る。