【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第14章 色黒関西人登場
「なぁ…ちょお…聞いて…って、ほんま…ええ加減無視すんなや!!」
零の手料理が食べれると思っていた矢先の呼び出しに渋々出かけて行った幼馴染を見送り、仕方ないので適当に何か買って済ませようとコンビニへと向かっている最中に背後から聞こえる声。独特のイントネーションから関西人かと思うも知人に関西人は居ないので俺には関係ないなと足を止めずにいたのだが少しずつ近づく声にさすがに気になってしまい、何だと振り返るとバッチリ合った視線。
?何だ?…俺の事、見てる…よな…
「ちょ、平次!!急に走ってどないしたん?それに…その人誰?平次の知り合い?」
視線が合ったということは他の誰でもなく俺に用があるのだろう、段々近付いてくる色黒の関西人の青年…と、その彼を追いかけてきた女の子の姿に何度記憶を思い返しても初対面だなと思いつつ足を止める。
「いや、知り合いやない。せやけどあんた…蒼井さんっちゅう名前とちゃうか?」
『……(何だコイツ)……そうだが、俺はお前のこと知らねえんだけど。誰だ?』
「こらすまん、自己紹介がまだやったな。俺は服部平次。西の名探偵いうてこれでも結構有名なんやで!…ほんで、何であんたの事知ってるかってことやけど…工藤…っ、ゴホッ!…コ、コナン君からあんたの事よう聞いとったんや」
『…コナンから?…それにしては一瞬見ただけで俺がコナンの言う人物と同一人物だと分かったな』
「そんなもん簡単や。長身、黒髪で青く鋭い目。遠くから見てもまあ目立つ容姿、これだけ条件揃っとったら探偵やのうても分かるで」
知らないところで自身の事を知られているというのはあまり気分の良いものではないが情報源がコナンという辺り不都合な事が起きることはまずないだろうと判断し、目の前で探偵だと言う服部平次と言ったか、どうやらこの街には探偵が集まるようだ。
「あ、うちは遠山和葉って言います!平次とは幼馴染なんです!」
『…あー…ま、俺の事はもう知ってるみたいだが…蒼井悠だ。…で?まさかとは思うが、それを聞くためだけに声かけんじゃねえよな?』
突然道中で呼び止めるぐらいなのだからそれなりの理由があるだろうと思っての問いかけだったが、まさかただ名前を確認するためだけに呼び止めたというのだから溜息吐くしかない。