【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第12章 トライアングル
『……あー、なんだ。とりあえずお前も何か頼め』
重苦しい空気をなんとかしようと未だ立ちっぱなしだった零にとりあえず座るよう促し、俺の隣に腰かけたのを見てからメニュー表を渡してやる。
「そうそう実は今度阿笠さんとコナン君達、後蘭さんや園子さんとで海水浴に行こうかという話になってまして。…もし悠さんさえ良ければ一緒に行きませんか?」
「行きません」
『…いや、何でお前が答えてんだよ』
メニュー表を見ながら昴からの誘いを何故かキッパリと断る零。しかもそんな零を全く見ずに俺へと向けられる昴の視線…帰りたい…。
「貴方は彼の大学からの友人と聞きましたが」
「…ええ、そうですよ。彼のことなら何でも分かります」
「ホオー…。何でも、ですか……ではスリー『待て待てッ!!!お前ら何の話してんだ!』…何って、悠さんのことですよ」
野郎のスリーサイズ聞いてどうするッ!!っつーか、零も答えようとしてんじゃねえッ!!
『…はあ…。注文、決まったのか?』
「決まりました。ぼくはナスと鮭のトマトソースパスタにします」
話題が俺の事ということが気になるもこの場で喧嘩でも勃発されてはかなわないので今は我慢だと小さく深呼吸をして心を落ち着かせることに専念する。
「それで、さっきの話なんですが…海水浴行きませんか?なんならそちらの彼も一緒に」
『海水浴なあ…。そういや大学の時に海に行ったら透に対する逆ナンがすごかったよな』
「それは僕だけではないでしょ。貴方も代わる代わる違う方にナンパされてたじゃないですか…(松田達と追い払うのがどれだけ大変だったか)」
大学時代からの友人、今は亡き彼等のことを思い出すと胸が締め付けられる反面やはりどれをとっても忘れられない大事な思い出。そんな昔の話をしていると感じる視線にどうかしたのか?と問うように顔を向け。
「いえ、少し羨ましいと思いまして。二人にしか分かり合えない思い出がたくさんある…(だが、俺もそう簡単に譲るつもりはさらさらないがな)」
「当然です。貴方に入る隙などありませんので」
「…それはどうでしょ?先のことは誰にも分りませんよ」
…コイツ等本当は仲良いんじゃねえの?…なんて思っていれば何故か二人に睨まれた。…怖え…