【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第12章 トライアングル
零から連絡がきて数分。店の前まで来たとのメールが入り昴に一言言ってから席を立って店の入り口へと向かうと見えた幼馴染の姿に本当に来たのかと呆れ、そんな俺に気付いた零の表情もまた険しいもので仕事や事件以外でのトラブルはゴメンだぞと内心呟く。
『ったく、いきなり来るとか…今日のお前は変だぞ。何かあったのか?』
「……前に赤井秀一は死んでないって話、覚えてるか」
『??ああ、覚えてるが…』
「…俺は…沖矢昴が赤井秀一だと思っている」
『…………は?』
一体目の前の幼馴染は何を言っているのか。本当に今日は何から何まで変だと思うのだが、長い付き合いだからこそこんな冗談や嘘を口にする男ではないことぐらいすぐに分かる。
昴が赤井秀一?……もしそれが事実なら…零、お前は……
「赤井秀一に俺の正体がバレた話はしたよな。俺は沖矢が赤井だと確信があった……だが、沖矢と一緒に居る時に赤井本人から電話がかかってきて……」
『……そういうことか…』
「………確かに沖矢は赤井ではない。だが、それはあくまであの瞬間だけで…俺は…『お前がそう言うならそうなんだろ』…信じて、くれるのか?」
『ばーか。何年一緒に居るとおもってんだ。お前の言うことが嘘か本当かぐらい分かる。…それに…アイツには何かあるってことは俺も感じてるからよ』
「…悠…っ……」
俺の言葉にどこかホッとしたような安心したような色々な感情が入り混じった表情を浮かべる零に本当バカな奴だと頭をくしゃりと撫でてやり、とりあえず昴を一人待たせてあるので中に入るぞと告げた俺に再び嫌そうな顔をする幼馴染に苦笑いを浮かべつつ席へと戻る。
『悪い昴、待たせたな』
「いえ、大丈夫ですよ。…ところでそちらが、って…おや?貴方は確か宅配「安室透です」…ああ、そうでしたね。確かポアロで働かれているとか…僕は沖矢昴と言います」
「ええ、そうです。ああ…でも貴方はインドア派っぽいのでポアロに来ることは一生、ないと思いますけどね」
「そんなことはありませんよ?これでもキャンプや登山なんかは好きですから」
「へー…全く、これっぽっちもそうは見えませんが」
『…(なんだこの会話…。二人とも笑ってるのにすげえ空気が重い)…』