【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第12章 トライアングル
降谷 side
既に三徹をこなして先に休日を過ごしてる幼馴染と久しぶりに昼食をとりたいがため急ぎで書類を片付け、とりあえず今日必要な分は終わらせることができたので申し訳ないが後は風見に任せて駐車場に停めている車に向かい、時刻が昼過ぎを指しているのでもしかしたら外食に出かけてるかもしれないと思いながらも到着した車の中に乗り込み携帯で連絡を入れる。
「もしもし、俺だ」
【おう、どうした?今日は仕事だったろ?】
「ああ。だが思っていたよりも早く終わったから、たまには外で昼食でもどうかと思ってな」
お互いほとんどデスクにかじりついていたようなものなので、こうしてまともに声を聞くのも久しぶりだなと自然と頬が緩む。
もし昼食が難しそうなら夕食でもいいかと考えつつ返答を待っていると背後から聞こえてきた彼のものではない声に先程まで緩んでいた頬が引っ込み、自身でも分かるほど急降下していく気分。さらにどこかで聞いたことがあるその声に眉を寄せて緊張気味にゆっくり口を開く。
「……そいつの…名前は?」
【昴、沖矢昴だ】
…沖矢…昴…だとッ!?
そうだ、あの声は…ッ。だがまさかあの時に沖矢と出会っていたなんて思いもよらずギリっと歯ぎしりし、自分の中でドロドロと渦巻くものに一瞬我を忘れそうになったが電話越しから聞こえる幼馴染の声に少し落ち着こうと軽く深呼吸してから今からそっちに向かうとだけ告げて返事を待つことなく電話を切った。
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『え、今から来るって…ちょ、おいッ!……切りやがった…』
「大丈夫ですか?」
『……悪い、なんか俺の知り合いが今から此処に来るっていって電話切っちまってよ……一緒に昼食いいか?』
「もちろん構いませんよ」
『ほんと悪い。でも…ありがとな』
通話の途中で様子がおかしくなった零にやはりあの時昴に声をかけるべきではなかったかと今更だが後悔し始める。
「ところでその今から来られる方っていうのは…悠さんとはどういった関係なんですか?」
『ん?どういったって…アイツとは大学時代からの友人だ。まあ腐れ縁ってやつ』
「……腐れ縁…なるほど…(まさかその友人というのは…)」
問われたことに不思議になりながらも答えると何やら考える様子に首を傾げた。