【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第2章 帰ってきた幼馴染
「…だからお前を向こうに行かせたくなかったんだ。あのクソ上司ッッ」
『ははは…。ま、最終的に行くって決めたのは俺だし…なにより俺の目の前で誰かが死ぬのは見たくねえからよ…』
「………悠………」
数か月前、後もう少しで今追っている犯罪組織を追いつめることができるという状況の最中上司から呼び出され突然「CIAから要請が入ったので行ってこい」と告げられた時にはさすがに上司といえど殺意を覚えたのは仕方のないこと。
それからというもの、その内容に怒りを隠すこともなく不機嫌極まりない零の姿に風見や部下から「お前のせいで仕事にならない!」だの「何とかしてくださいよ!」などと言われ、俺じゃなく上司に言えよ…と何度思ったことか。
まぁ、そんな零を何とか一日一回は必ず連絡をすると(半ば強制的に)約束をとりつけその場は収まった。
それから一カ月間との期間CIAの拠点地でもあるアメリカへと渡りもともと得意としていた狙撃技術をフルに生かしたりと慌ただしくも充実した日々を送り、後数日で日本に帰れると思っていた矢先のテロ事件発生。
それほど大きな規模ではないものの民間人を人質にとられているという状況に緊迫した空気は数日、数時間にもおよび帰国予定が延びてしまうなと心の中で愚痴っている最中、これ以上時間を費やしても進展しないと判断したのかSWAT隊を突入することに。
少し強引すぎやしないかと思うも自身は命令に従うしかなく、いつでも狙撃できるようにと配置につきSWAT隊が突入した際に逃げようとするテロ犯の足を狙い的確に撃つ。
『……ふぅ……。こちらB班、制圧完了。次の待機地点へと移動…ッ!!!!?』
無事突入が成功したのか人質を救出している様子とテロ犯が残っていないかを確認してから告げると「了解」との返答にライフルを肩に担ぎその場を後にしようとした瞬間、ほんの一瞬視界に移った光る何かに考えるよりも先に身体が動いた。