【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第17章 悪夢の時間
『ッ!!?クソっ、もう始めやがったかッ!!』
零の元を離れて少しすると聞こえてきた銃弾の音に爆弾の解除が成功した事が分かりひとまずはホッとするも、段々大きくなる容赦ない音に何度目かの舌打ちを溢して暗闇の中を慎重かつ素早く動く。
『アイツ等動く者を対象に撃ってるのか…っ…(これじゃ迂闊に動けねえッ)……!?何だ、攻撃が一か所に集中してる?……まさか…』
動けば弾丸が降り注ぐため安易に動くことができずにいたのだが突然その音が離れ、どうやら誰かが囮になっているのだろう…おそらくは…。と、そこまで考えてから思考を一旦中断させて動くなら今しかないと走り出す。
「キュラソーの反応が消えやした。任務完了ですぜ!」
「いや、まだだ。ネズミどもの始末が残ってる。車軸の爆弾を狙え」
「しゃ、車軸ですかい?」
「ああ。キュラソーであれば観覧車崩壊の騒ぎに乗じて逃げられる恐れもあったが…ただの公安ならそれでかたが付く。…ホルンすぐに弾の補充をして車軸を吹っ飛ばせッ」
ヘリの中で長髪の男が口元に笑みを浮かべたまま容赦のない命令を下す。
その冷たい視線の先には複数の人間の姿があるも男はそれに興味はなくさっさと済ませろと淡々と告げるのだった。