第7章 誠凛の実力テスト
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なんとか授業を受け
昼休みに火神に電話をかけ、授業の事を聞き
午後練は眠気も収まりしっかり出来た
予定通り若松と今吉と居残り練習をしたか
今日は早めに切り上げ
一旦家に帰ってから相田家に向かうため電車に乗った
ブーブーブー -------
駅に到着したあたりで着信があった
表示は
"日向順平"
あれ、なんでと思ったが
確か昨日全員と連絡先交換したんだったわ と
思い出したところで電話にでる。
「はい、さやです」
「よおー、昨日ぶり
今日も来てくれるらしいな」
「そうですね。まだ難関の国語が残ってますから」
電話先では火神と格闘する黒子の声が聞こえてくる
人の気持ちを察知出来る黒子では
火神に教えるのは難しいのかもしれない
電話先の状況を思い、苦笑いを浮かべるさや
「ところで道、わかるか?
昨日はタクシーで来たらしいから
わかんねーんじゃねーかと思ったんだが…」
「…あ、そう言えばそうですね
どうしましょう」
完全に頭から抜けていた。
朝はかなり適当に歩いていたら駅に出たが
寝ぼけ眼で歩いた道など覚えていない
「じゃあ迎えいくわ
すぐ着くからちょっと待っててくれ」
日向は電話を切ると
誰かに文句を言われない内にそそくさと相田家を出た。
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日向side
「ちょい寒いな…上着あってよかったわ」
外に出ると今日は夜は少し肌寒く
ブレザーの上を着てきた自分に内心賛美を送りながら
駅に向かっていた。
黒子にさやは料理も出来ると聞いた為
皆の金を集めた財布を持って
帰り際に材料でも買って帰ろうと
財布をズボンのポケットに突っ込んでいた。
(別にさやの料理が食べられるから
機嫌がいいとかはねーし
本当、いい子だけどっ
黄瀬の彼女だしっ昨日がほぼ初対面だしっ)
そんな事を考えながらも
俺の足はなんとなく浮き足立ってしまう