• テキストサイズ

リンゴ

第7章 誠凛の実力テスト







「まさか…さやがあそこまで粘るとは…
正直、なめてたぜ…」



倒れ込む火神にさやは お疲れ様と声をかけ
チクチクの髪をそっと撫でた。

リコに着替えの為の部屋を借り
練習着の上に制服を着込むと、誰にも会わないように

相田家をでた。







その日の朝練はさすがのさやも
あまり身が入らなかった。

火神の勉強に付きっきりであまり寝ていないのだ



「だらけてんじゃねー紅林!」


「さやさん大丈夫ですか…?
すいませんすいません!」


「さやしんどいか?
ちょいそこで休みぃな」


「はは…大丈夫ですよこれくらい
ただの寝不足です」



シュート練の最中皆に声をかけられるさやは
ふらふらとしながらも練習をこなし

全てのシュートはゴールに吸い込まれて行った。


ふああっと大きなあくびをし、シュートをうつ

フォームも乱れがなく

部員達はもう唖然とするしかなかった



「桜井ーなんか食べるもの持ってない?」


「あっ…ありますよ
午後練用ですがレモンの蜂蜜漬けが」



眠い上に朝を抜いてきたさやは
お腹も空いており正直な所完全にエネルギー不足だった。


桜井はロッカールームに走ると
大きめのタッパーを持ち出しさやに差し出した。


さやはそれを手で摘み1つ口に入れると

手についてしまった蜂蜜をぺろりと舐めあげた


((え、えろい…))


ちろりと出る赤い舌が卑猥で

鼻血を出して倒れるものまで現れる威力


間近で見ていた桜井は顔を真っ赤にし
すいませんすいませんと何故か連呼していた。



「すいません今日は先に上がります
ふあっ…もう眠くて眠くて…」


「何言ってんだ紅林!ふざけんなよ!」


「ええて若松。
このままやってIH前に怪我される方が問題やわ」


食べ物を食べた事により
更に眠くなってしまったさやは若松に怒られつつ

一軍部員達に頭を下げると
ロッカールームで着替え教室へ向かった。




教室につくとさやは

自席にうつ伏せになり
すーすーと寝息を立てながら眠りについた。






/ 167ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp