第7章 誠凛の実力テスト
日向が犬の散歩がてら
夕飯の買い出しを終え、部屋へ戻った。
するとさっきまで死屍累々だった一同は
皆机に向き、希望が戻った様に火神の勉強を見つめていた。
「一体これは…」
「日向くん!おかえり!
じゃあ皆ご飯食べましょう!」
わらわらと群がる皆に唖然とする日向は
次々と弁当を取られていく
火神とさやも一旦教科書を閉じた
「日向さん…ですね?
とりあえず数学やってたらこんな感じで」
「あ、ああ…日向順平だ。よろしく」
「さやちゃんって
とーっても教えんのが上手いんだよー!
それに可愛くていい匂いがするー!」
「え、はっ!?」
呑気に唐揚げを頬張りながら言う小金井に
隣の美少女と見比べて赤面する日向
さやはいつもの笑みで小金井を撫でると
小金井は気持ちよさそうにふにゃりと笑った。
「さやさんお弁当シェアしましょう
あーんしてあげます」
「お前の野菜炒め弁当じゃねーか
もっと肉食った方がいいだろ…
さや、俺のチキン南蛮もやる」
寄ってくる黒子と火神も撫でると
二人とも顔を赤くしながらも大人しく撫でられていた。
「ありがとう。二人とも」
「じゃあ俺のオムライスも」
「唐揚げ!どうぞー!」
「……(スっ」
全員が全員自分のおかずを差し出している
その光景にリコは、はあとため息を吐いた
「水戸部まで…!
全員調教済みだって言うのか…!」
「ほんっとに男って可愛い子に弱いわよね」
驚く日向だったが
ものの数十分で自分もその一員になるとは思ってもいなかった
*
「んっー!じゃあ今日はここまでね
授業でわからないことあったら私に連絡して」
「お、おう…」
誠凛のメンツと交代しながら
朝まで勉強をした火神はさやから連絡先を教えてもらい
ぐったりした様子で倒れ込んだ。