第4章 生徒会
「本当に申し訳ないと思っているんだけど…でも、俺からも頼みたい。本当は櫻井から伝えてもらうつもりだったんだけど…」
岡田先輩がちらっと翔ちゃんを見る。
まるで許可を請うみたいな視線につられて翔ちゃんを見たら、翔ちゃんは困ったような何とも言えない顔をしてた。
「二宮くんにも、櫻井と一緒に生徒会に入ってほしいんだ。考えてもらえないかな?」
あー…そうだった…
もうすっかり一件落着した気になってたけど、そもそもはそんな話だった。
驚きの連続だったからちょっと忘れかけてたけど、まだ何にも解決してないんだった。
先輩の本題はこれかぁ…
俺が生徒会なんて絶対向いてないと思うんだけどな。
でも、みんなの視線が痛くてはっきり言えない。
特に生徒会組は期待に満ちた目で見てるんだもん。
「あの、そんなこと考えたこともなかったから…」
「そうだよね、だから今から考えてみてほしいんだ」
遠回しに断れないかなーと思ったけど、笑顔でさらりと受け流されてしまう。
「俺、生徒会がどんな仕事してるのか知らないし…」
「二宮くんが慣れるまでみんなでフォローするよ。俺たち3年も引き継ぎでしばらくはいるから大丈夫!」
うぅ、笑顔なのに圧がすごい…
何を言っても勝てない気がする…