第4章 生徒会
「だって…じゃあ櫻井先輩にお願いしたら、先輩抜きで二宮先輩とお話させてくれましたか?」
「そんなん許すわけねーだろ!」
「ほらー!だから確実に先輩が居ない時を狙うしかなかったんですよー」
怯えてるくせに、なんだかんだと増田が反論してくる。
その言い草にイラッとして更に言い返そうとしたら、冷静に潤が割って入ってきた。
「カメを使って俺まで引き離したのは何でだ?」
「松本先輩がいたら、やっぱり二宮先輩を連れ出せないと思って…」
口調は静かだけど、ただでさえ目力の強い潤に睨まれて、2人はますます小さく縮こまる。
「生徒会への勧誘の話なら、別に俺が一緒にいたっていいだろうが」
「えー…見られてたらなんか恥ずかしいじゃないですか」
「はぁ?そんな理由かよ?」
増田の口にした理由に潤が呆れた顔をする。
確かに土下座までしてたし、そんなところを他の人に見られるのは恥ずかしいだろうとは思うけど。
…っていうか、最初からそこまでしてでもカズに生徒会に入ってもらおうとしてたってことか?
それもこれも俺に生徒会に戻って来てほしいからの行動だと思えば、怒りも引いていく気がした。
まぁ、それでもカズ1人を呼び出したことについては許せないけど。
「変に隠そうとするから、却って大事になるんだろうが!」
「はい…」
「すいませんでした…」
潤に一喝されて、増田と上田がシュンと項垂れる。
「俺も、すみませんでした」
何故かこの場にいる亀梨まで一緒に頭を下げた。
詳しくは分からないけど、さっきの潤の言葉からこいつも何らかの形で関わってたんだろう。