第4章 生徒会
確かにカズが一緒なら生徒会に入るのを拒む理由はなくなる。
でもこんなこと俺の一存では決められない。
カズが入りたくないと言えばそれまでだし。
それに生徒会なんかに入ったら、カズが今まで以上に注目を集めてしまう。
そんな状況は出来れば避けたい。
晴れて恋人になることが出来て、やっとカズを狙う輩も減ってきたところなんだから。
でも一緒に生徒会に入れば、今まで以上にカズと長い時間一緒にいられるようになる。
もちろん忙しくなるけれど、色んなことを一緒に乗り越えることでたくさんの思い出が出来るし、絆もより深まるかもしれない。
でもなぁ……
メリットとデメリットが交互に浮かんできて気持ちがグラグラ揺れる。
悩む俺を、岡田先輩の声が現実に引き戻した。
「もちろん二宮くんの気持ち次第だけど…櫻井から話してみてくれないか?」
「……はい」
「出来れば2人とも入る方向で頼むよ」
「それは…どうですかね…?カズ次第ですけど…とりあえず話はします」
俺がいくら悩んだところで決めるのはカズだ。
カズの性格的にどっちでもいいとか言いそうな気もするけど…
その時は本当に2人で入ってしまおうか。
でも生徒会に入るとして、カズを人目につかないようにすることは可能だろうか。
再び悩み始めたところで、潤がやって来たんだ。