第4章 生徒会
「それなら、二宮先輩にも櫻井先輩と一緒に生徒会に入ってもらえたら問題は解決するんじゃないかって俺たち考えて…」
「それで二宮先輩にお願いしにきたんです…」
俺の怒りを買うかもしれないと思っているのか、2人してビクビクしながら俺の様子を伺っている。
でも俺はびっくりしてしまってそれどころじゃない。
俺が驚いてるのは、その内容にじゃなくて。
ついさっき、全く同じ話を岡田先輩にされたばかりだということにだった。
今日で話し合いを終わりにするんだと意気込んで対峙した俺に、岡田先輩はカズも生徒会に勧誘したいと思っていると言った。
今までそんなこと考えたこともなかったから、最初は何を言われたんだか分からなくて。
カズを生徒会に勧誘?
俺だけじゃなくて、カズも?
思わぬ話に戸惑う俺に先輩はにこやかに続けた。
「二宮くんも成績優秀なんだってね。学年を問わず人気も高いみたいだし、櫻井との関係を抜きにして考えても生徒会に欲しい人材だよ」
「そこは抜きにして考えないでくださいよ!」
「はははっ」
どうでもいいところかもしれないけど、聞き流すことも出来なくて。
思わず突っ込んだら先輩はおかしそうに笑った。
「まぁ、二宮くんに櫻井と一緒に生徒会に入ってもらえれば、生徒会は安泰。櫻井も二宮くんと離れることなくずっと一緒にいられる。良いこと尽くめだろう」
自信たっぷりに言いきられて、つい「そうですね」と頷きそうになったけど。
………いや、待て待て。
一旦ちょっと落ち着こう。