第4章 生徒会
「状況を説明しろ!」
「……………」
「……………」
なかなか口を開かない2人にイラついて思わず睨み付けると、2人揃ってカズに助けを求めるような目を向けた。
そんな視線を向けられたカズは明らかに困っていて。
「これ以上カズを困らせるようなら、お前らと縁切るぞ」
いつもよりずっと低い声が出た。
声の調子から俺の本気を感じ取ったのか、2人してさっと青ざめる。
「嫌ですっ!!」
「無理っす!!」
ブンブンと首を横に振って、必死に拒否しようとする。
「それなら、ちゃんと話せ!」
「………はい」
更に睨むと観念したのか、ようやくぽつりぽつりと喋り始めた。
「俺たち、どうしても櫻井先輩に生徒会に戻ってきてほしかったんです…」
「でも、どれだけ会長が声を掛けても断られるし…」
しょんぼりと寂しそうな顔を見て申し訳ない気持ちになる。
俺に懐いてくれてるのは知ってたつもりだけど、こんなに待っていてくれたとは思ってなかった。
2人につられるように何だか俺までしんみりしてしまっていたが
「その理由が二宮先輩だって聞いて…」
急に出てきたカズの名前にピクっと反応する。
「だから、俺たち…」
「…まさかカズを脅そうとしたんじゃないだろうな?」
嫌な予感がしてつい話を遮ってしまったら
「違いますっ!!」
「アニキの大切な人にそんなことするわけないっす!!」
2人はさっき以上に必死の形相で首を横に振った。