【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第71章 夢の扉
「硬い床に背負い投げした挙句、頬を引っ叩きそうなんです......」
辺りがシーンとする。
「「ええっ!?」」
「本当に今までこんなにイラついたことがあったかな......外見云々言う前にまず中身が......」
何より腹立たしかったのは勿論、彼らを悪く言われたことだ。
「つまり......お前が一番言いたいのは?」
あんぐりと口を開けたままで龍さんが聞いてくる。
「誰でもいいので、あの人を相手役から引きずり下ろしてほしいんです!!私の引退公演が良い思い出になるお手伝いをしてください!!お礼に何でも一つ言うことを聞くので......私に出来ることに限られますけど......お願いします!」
そのまま頭を深く下げた。
「むしろ、嬉しい話だよね」
「え?」
北門さんの返答に頭を上げると、他の皆も次々に頷いてくれる。
「そうだね!まさか、そんな特別な舞台に立ち会える可能性があるなんて」
「俺達はいつでもやるべきことをやるだけだろ!」
「とか言って〜ごうちんも嬉しいくせに!僕も頑張るね!!」
「なまえの相手役に相応しいのは俺って証明しないといけないね」
「そうだな。でも、なまえからお願いをされる機会なんて中々無いから」
「うんうん!俺めっちゃ頑張るよ!!」
「頑張ろうな!」
「なまえさん、僕達にお願いしてくれてありがとうございます!」
「一生懸命......頑張ります!」
「よっしゃー、燃えてきたーー!俺も頑張るからね!!」
「そうだね!いつも沢山助けてくれてる。なまえちゃんを僕達で助けたいね!」
「俺も頑張ります!!絶対に良い思い出にしましょう!!」
本当に素敵な人達だ。
むしろ、私が助けてもらってばかりなのに......。
「みなさん......ありがとうございます!」