第71章 夢の扉

それから数日後。

「みんな、我らのアイドル......Mimiちゃんがお仕事の話をもってきてくれたわよ！」

レッスンルームには皆が集まってくれている。


「内容は彼女の引退公演にミュージカルをするの。その相手役の大掛かりなオーディションをするわ！

ハイエッジとガンダーラは今じゃ事務所同士に交流があるから、声をかけてもらえたの」

夜叉丸さんが事情を分かりやすく説明してくれた。
皆は驚いているみたい。


「おい、その公演は山城って俳優に相手は決まったって......」

「剛士くん、よくぞ聞いてくれました！そもそも、この相手役は私が決めて良いというのが事務所の意向だったんです。でも、事務所にお願いしていました。そこで、決まったのがこの山城さん！」


「イケメン人気俳優ですよね？話題性はバッチリなはずです」

「弥勒くん、鏡を見てください。弥勒くんの方がよっぽどイケメン......比べるのも失礼ですね」

「なまえちゃんが人をそんな風に言うなんて......何があったの？」

「明謙くん！このままだと私......」

「ゆっくりでいいからね！どうしたのか僕達に教えて？」

悠太くんの優しい声に本音が漏れた。