【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第52章 My one & only Love
何か気を紛らわすこと......。
「鈴木さんに、かなり怒ってましたね。珍しいなと思って......」
「うん。こんなに腹が立ったのは初めてかもね」
「なにがあったか聞いていいですか?」
「俺が撮影中にみょうじさんのことを見てるから、何かあるんだと思われて『私の方が似合ってるし遊びですか?』って。我慢したほうだよ。褒めてくれる?」
「よく我慢しましたね、偉いです!」
こちらを見てくる彼の頭を撫でた。
「増長さんは、そんないい加減な人じゃありません!」
「予想通りだけど......俺が怒ってるのはその部分じゃないからね」
「えっ?鈴木さんは綺麗な人ですよね?さすが人気女優なだけあります......美しかったです!!ふふっ、百くんには負けますけどね」
グイッと腕を引かれると、向かい合わせで膝の上に座らされた。
「本気で言ってるの?みょうじさんなんて、顔も可愛いのに性格も可愛いくて......でも、百を褒めすぎなのはマイナスかな」
「盛りすぎ、褒めすぎですから......百くんは美しいですよ?」
「また、褒める......」
増長さんが、あからさまにむくれる。
可愛い......。
「増長さんは、私の中で一番かっこいいんです。ヒーローですし、美しいですけど......それ以上に、かっこいいんです!」
「ははっ!俺の扱いが上手だね。みょうじさんは、一番可愛い......比べる対象も居ないくらい。世間的にもすごく可愛いけどね」
「うう......褒めすぎですよ。でも、お仕事以外で自分からキスするのは私だけにしてくださいね」
「当たり前だよ。こんな気持ち良いキス、他の人とじゃ絶対にできない......仕事でする時は毎回上書きしてほしいな」
微笑まれると、唇に柔らかなものが触れる。
それは、そのまま深くなった。