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【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います

第1章 Happeningは運命の予兆


流れるメロディはキャッチーなのに、新しい感覚に心が躍るのが分かる。そちらを見ると容姿だけじゃなく歌もダンスも上手だ。なんだか、見ているこっちまで楽しくなってきた。

中でも特に歌が上手な人がいるようで、声を辿ると黒髪の男の人にたどり着く。ずっと夢中だったようで気づけば曲が終わっていた。

肩で息をする姿を見れば分かる。全力のパフォーマンスだったって。
なんだか......胸が苦しくて身体が熱い。胸を押さえたままで隣に視線を移した。そこには真っ赤な顔で、ぼーっとしてる女の子が居る。

「つ......つばさちゃん?」
声をかけても無反応で、そっと腕を引っ張ると反応が返ってきた。


「あっ!ごめん......」
「大丈夫?歌もダンスも素敵だったね!」

どうにか頷いてくれたけど彼らに圧倒されたらしい。まだぼんやりしてる気がする。


「あっ、来てたんだ!」

可愛い声の方を向くと同じ様に可愛らしい人が立っている。本当に男の人かと疑わしいくらいに可愛いのだ。夜叉丸さんに声をかけただろう彼は、笑顔でこちらを見ている。突然隣のつばさちゃんが焦り出した。どうやら自分が声をかけられたと勘違いしていたらしい。その思いは虚しく、彼らは私達の隣をすり抜けて夜叉丸さんの元に駆けて行く。

嬉しそうなその様子に、アイドルとA&Rの信頼関係を見た気がする。沢山の時間を共に過ごして作られた関係性なんだろう。
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