【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第1章 Happeningは運命の予兆
それは、入社日から数日後のことだ。
「入社おめでとう!さっそく二人について来て欲しい所があるの」
この彼が先日の私をスカウトした張本人。
上司の夜叉丸 朔太郎さんだ。あの日から会うのは数回目だ。
「はい!」
私同様に隣で返事をした可愛い子は、澄空 つばさちゃん。茶色い髪にふわふわなポニーテールがよく似合っている。彼女とは入社前の説明会で意気投合したので、これから一緒に働けるのがとても嬉しい。見るからにそわそわしている様子も可愛いくて、お人形さんのよう。つばさちゃんは中身もとても良い子だ。
彼女の何度目かの深呼吸を聞きながら、着いた場所は広くて綺麗なスタジオだった。ステージには10人の男の人が立っている。年齢は多分、自分達と変わらないくらいに見えた。
彼らの名前はB-PROJECT。個々で活動している3つのグループを纏めたアイドルグループだそうだ。ステージに立つ様子は流石アイドルといった様子で、そこにいる全員が違うタイプの目を引く容姿だと思う。
かっこいい、可愛い、綺麗。まじまじと様子を見ている私達の耳に大きな声が聞こえた。
「リハーサル10秒前!」
すぐに音楽が流れ出す。