【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第22章 Sweet Temptation
次は北門さんと愛染さんのピアノ連弾。
息はピッタリだし、二人ともとても上手。
男の人でピアノが弾けるなんて、かっこいい。
パチパチパチ......拍手が巻き起こる。
「すごいです、かっこいいです!!」
「ありがとう、なまえ」
「北門さんって、本当に王子様ですよね。どこかの国のお姫様と結婚できそうです!」
「え、そうかな......?」
「結婚式には呼んでくださいね?」
きっと美味しいものが沢山食べれる。
メインは勿論お祝いすることだけど。
「俺のお姫様は決まってるから」
「え?」
北門さんにも婚約者がいるのかな?
「目の前のお姫様とかね?」
「目の前の......?」
私の隣、彼の目の前には竜持くん......。
「前に言ってたこと......本当になりました?」
「何のこと?」
「ち、巷では......いえ、誰にも言いませんから!私、口は堅いので安心してください!墓場まで持って行きます!!」
慌てて頭を横に振った。
「なまえ?」
心配そうな顔をしてるけど、大丈夫。
受け入れますよ。
「トモばかり褒めないでよ」
「愛染さんも素敵でしたよ!」
「ありがとう。なまえにも、俺の指で可愛い音を奏でてほしいな」
「え、どういうことですか?」
音を奏でる?
「ケンケンー、なまえちゃんに変なこと教えないでね〜?」
何やら悠太くんの指導が入った。
「私は......楽器は出来ないので、他の人と演奏してください」
「大丈夫だよ。最初から最後まで丁寧に教えてあげるから」
「ケンティ!変なこと言わないで下さい!」
帝人さんも注意しているけど、愛染さん......変なこと言ったかな?
「俺はなまえが一番欲しいよ。他の女の子じゃ埋められないな......どうにかしてくれない?」
いつの間にか、向かい合わせで顎に手を当てられている。
「えっ?」
「はーい、離れた!」
「暉くん?」
間に入った彼によって、愛染さんと私は離れた。
「なんか、嬉しそうじゃない?」
「だ、だって、ドキドキしすぎたら寿命が縮みます!」
このままじゃ、殺される。
「なまえ、一緒にドキドキしようよ」
「ダメだよ。なまえチャンに触りすぎないで!」