【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第22章 Sweet Temptation
各自、ご馳走を食べ始めた。
美味しい物を食べながら......楽しい出し物。
なんて、素敵な空間なんだろう。
明日が仕事ということも忘れてしまいそうだ。
突然、部屋の明かりが消える。
パッと満点の星空、プラネタリウムが天井に出現した。
綺麗......。
北門さんが次々と星の説明をしていく。
天体に詳しい人って、素敵だよね。
都会じゃこんなに満天の星空は見れないから、久しぶりに見た気がした。
「この中で好きなものを選んで?星は無限にあるよ」
唯月くんが指差した、一際輝く星。
あれは、私も知ってる。
「「シリウス......」」
私達の声が重なった。
全天で最も輝く星の王者......。
北門さんは右手を伸ばし、その光を胸の前に抱きしめる。
「まるで、僕たちの未来のように......」
その上に左手で魔法をかけると、
ぽんっ!っとバラの花束が現れた。
「「おおっ!」」
すごーい!!
「ようこそ、B-PROJECTへ!」
北門さんが驚く四人の方へそれを差し出した。
パチパチパチ......。
あれ......拍手、私だけ?
「なまえ......」
「竜持くん......」
名前を呼ばれて隣を見れば、
彼の、目が......死んでる!?
「あのさー、それされて喜ぶ男子......居ないから」
綺麗なツッコミが華麗に決まった。
「んー、そうかな。じゃあ、なまえどうぞ?」
こちらに来た彼は私に花束を渡してくれる。
「でも、これ......」
キラキンの皆を見ると頷いてくれた。
「ありがとうございます......うっ」
あれ?意外とズッシリしてる。
「50本あるんだ」
「それを軽々と......あ、ありがとうございます」
「逞しい男は好きだよね?」
「はい......」
「プロポーズの時は108本用意するからね」
彼は微笑むと、私の手の甲にキスをした。
「北門さん!?」
「笑顔で受け取ってね?一生大切にするから!」
「えっ?」
「トモ!やりすぎ」
近くから声がして、竜持くんに肩を抱かれた。
「なまえには僕が108本プレゼントするよ」
チュッ、
鼻にキス......。