第87章 あなたの瞳に永遠を誓います......(最終話)

出会いは本当に突然で......奇跡みたいな出会いだった。
真っ直ぐに想ってくれてた彼に次第に惹かれていく。


側を離れて地元に帰って過ごした期間。
迎えに来てくれて付き合い始めた幸せな日。


Ａ＆Ｒとして側に戻ったけど、関係が上手くいかずに別れようとしたこと。
私の不安を拭い去るみたいにしてくれたプロポーズ。

それからの日々は幸せだった。
でも......突然訪れたあの事件。


苦手になった雨ーー。
記憶を失くした彼の元を離れようとした。


でも記憶を失っても......もう一度私を選んでくれた。
努力してオーディションで役を取って、無茶した私を助けに来てくれた。


記憶は戻らないままで、もう一度してくれたプロポーズ。

忘れられない......嬉しそうな顔。
それから、記憶を取り戻す為に努力をしてくれたこと。


押し潰されそうな気持ちで、足を運んだ病院。
点滴を引き抜いて走って来てくれたり......意外と無茶するんだよね。


その日も降っていた雨。
また、好きになれたーー。


神様も捨てたもんじゃないってーー。


「和南くんの瞳に誓うよ。どんな時でも和南くんと命ある限り一緒に居るって誓うから......ずっと側に居てください」

その頬を引き寄せると目元に口付けた。


「泣き顔も苦しいくらい可愛いけど......９０点！」

「ええ......厳しい！」


素直に喜んでくれると思ったのに......意外な返しにびっくりさせられる。
見上げた顔は悪戯っぽい笑顔。



「俺は......先に命が尽きてもなまえを見守ってるし......来世でも会えるようにするよ」

「する？」

「分からないけど俺達ならきっと会えるよ......もちろん恋人同士でね」

「ふふっ、相変わらずの......屁理屈......」


顔が近づいてきて今度は私が目元に口付けられた。