第87章 あなたの瞳に永遠を誓います......(最終話)

ファーストバイトは容赦のない私に、クリームだらけになる増長さんが可愛いかった。

「人前じゃなかったら、全部舐めさせるのに......」

とか怖い台詞が聞こえた気がしたけど、聞き間違いだよね？

セカンドバイトで彼にケーキを食べさせられるお義父さんも可愛いかったな。
増長さんに掬われたケーキの大きさは容赦のないものだったけど。


中座でお義兄さんと腕を組む姿を見て、感激しちゃった。
お兄ちゃんにからかわれたのは悔しかったかも。


袴姿の増長さんもとっても素敵だった。

「色打掛は水色と桜色で正解だね。可愛い......水色も俺の色にしたいな」

「え？水色は愛染さ「今だけは、俺の色......」

入場前に言われた言葉。
拗ねたみたいに唇を奪われて、ドキドキは中々治まらなかった。


皆がキラキラ輝く眩しいステージを披露してくれて、また涙が溢れた......。


私達の今日までの映像は沙知と真司と詩織が作ってくれたもので、とても懐かしいと同時に増長さんのバンビ時代は可愛いかったなぁ。

それから、青地にフーシャピンクと白の薔薇やラインストーンがあしらわれた......ずっと憧れていたブランドドレス。


増長さんはサックスのジャケットと蝶ネクタイ、ブルー系チェックのベストとパンツ。
すごく似合ってて、かっこよかった。


両親への手紙は......予想通りに大泣きしちゃって、代わりに増長さんが読んでくれた。

彼も泣きそうになって、お父さんも感激、お母さんは大泣きしてて......しんみりしたなぁ。


私達と同じ重さの犬と猫のぬいぐるみ。
増長さんのキャッチコピーの動物に合わせて犬にした。

私も犬にしようと思ったんだけど、

「ふふっ。みょうじさんの俺を振り回す所は猫っぽいよね。猫にしなよ」

って言われて、よく分からないまま猫にしたんだよね。


一緒に手渡した大きな花束。
泣きそうなお父さんと泣いてるお母さんの顔を見て、また感激してしまった。


最後に謝辞を読む増長さんは凛としていて、

とても格好良かったーー。