【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第74章 必要な犠牲
「こういうこと好きじゃないの?」
見上げれば戸惑っている表情が見える。
それもそうだろう。
私は何をされても無反応だった。
「俺に抱かれたい女の子なんて沢山いるよ」
山城さんが離れると身体を隠して起き上がった。
「それなら......どうしてそういう人を相手にしないんですか?」
本当の目的は何なんだろう?
「君は可愛いし面白いからね。興味があったのは本当。でも一番の理由は......君が彼の大切な人だからだよ」
「え......」
どういうこと?
「誰のことを言って......」
ーードンドンドンドン
その時ーー
すごい勢いで扉がノックされた。
ノックと言っていいのか分からないくらい強く叩かれた扉。
ガチャガチャとノブが回される音。
「......何事ですか?」
突然のことに慌てて身体を起こした。
「酔っ払いが部屋でも間違えてるんじゃない?」
声を出したら助かるかもしれない。
でも......それは何の解決にもならない。
終わったらデータを回収して帰るだけ。
再び組み敷かれると、下に指が触れた。
もう覚悟は決めた!
思いっきり目を閉じた。