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【R18】月夜に咲く華【BLEACH】

第9章 現世編(後編)



「俺も知らない…ただ…どうやら俺たちは…あの男と染谷に救われたらしい…。さぁ…井上も目覚めた…聞かせてくれ…さっきの続きを…俺たちに妙な力が生まれた理由…そして、それと一護との関係を…。」

「ーー…黒崎くんが……何って…?」

「黒崎サンは死神です。もっと言うと朽木サン、そして今あたしの隣にいる彼女も同じです。」

「私達死神は尸魂界という死後の世界と、この現世にある魂の量がバランスを保てる様にするのが仕事なの。」

「その一環で、虚という化け物と戦うことが有ります。そもそも霊には大きく分けて2種類有り、地縛霊や浮遊霊は特に害は有りません。ですが虚という化け物になった霊は肉親や生きた魂を喰ってしまう…ですので死神が虚を倒し、その魂をも尸魂界へと送っているんです。」

「一護はルキアから死神の力を譲り受けてしまった…それから彼はこの空座町で死神として虚退治をしてくれているんだよ。今も、ね。」

「…ちょっと…待ってくれ…。」

黙って聞いていた、というより余りに急な話で呆気に取られていた茶渡が口を開いた。その額には薄らと汗が滲んでいる。

「…何スか?信用出来ない?話が突飛すぎますかねぇ?」

「…ああ…。」

「あ…当たり前です…死神とか…ホロウ?…とか。そんなのいきなり言われて信じろって方が無理…」

「否定しますか?それなら順番が違う。先程キミたちが襲われた胸に孔がある化け物…アレが虚っス。」

「「!!」」

「死神は…まァ見せる方が早い。ゆうり。」

「ん?うん。」

不意に話を振られパッと勢い良く浦原を見たがその意図を理解すると、ポケットに有る義魂丸ケースを取り出し、口元でアヒルの頭を押す。嘴から飛び出した義魂丸を飲み込むと、義骸から魂が引き剥がされ2人の前に死神の姿を見せた。
死神姿の見える井上達はまるでゆうりが2人居るようにも見える光景に更に開いた口が戻らなくなった。

「そ…そんな…本当に……」

「これが死神の姿だよ。」

「こっちの話を否定したけりゃ先程キミたちの受けた恐怖と痛み…先ずそっちから否定しなくちゃ。」

「……!!」
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