• テキストサイズ

stride‼︎

第4章 ムッタとヒビトとカイト


「紛らわしいことしたお仕置き!」
といきなり脇腹をくすぐられる。

「やっやめ!!ハハハ!!
ダメダメ!脇腹弱いから!!!」
身をよじって逃げようとすると、ゴロンと日々人と毛布ごとドタン!と床に落ちてしまう。

「きゃっ」

日々人が頭を打たないようにわたしの頭を抱えてくれたみたいで痛くはなかった。

「…ごめん、やりすぎた。ゆめ大丈夫?」
「うん、痛くなかったし平気。」
つぶった目を開けると、すぐ近くの日々人と目が合う。
押し倒されたような体制に顔が熱くなる。
日々人がぎゅっとわたしを抱きしめ、耳にキスをする。

「ひっ日々人!ダメだよ!
今日仕事でしょ!!」

ジタバタして日々人の胸を押す。

クスクス日々人が笑う。
「ゆめ慌てすぎ。さすがに今はしないよ。」
「もぉー!!日々人のバカ。」

日々人がいきなりキスをする。
優しい、優しいキス。
好きが伝わるキス。

ゆっくり唇を離し、「キスくらいいいでしょ。」と笑う。
「うん…。」

「あっ、ゆめあんま男の人とお酒飲んじゃダメだよ。」
抱きしめたままの体制で日々人が言う。
「えっ!?あっやっぱりわたし昨日変なことしちゃってた!?
途中から記憶がないの!」
「ニコニコ笑って無防備に寝ちゃって危な過ぎ!!」
人差し指で鼻を潰される。
「う、はい。気をつけます。」

「よし。
じゃあ、朝飯にしよっか。」
「うん!あっわたし作るから用意してていいよ。」
「え?俺の用意なんてそんなないしいいよ!」
「やらせて?昨日迷惑かけちゃったしお詫び代わりに…。」
「全然迷惑じゃねーし…。
俺には気使わない。」
ゴチンと頭をぶつけられる。
「イテ…。うん。ありがとう。
じゃあ日々人コーヒー入れて。」
「りょーかい!」

2人でキッチンに立ち、朝ごはんを用意する。
卵とベーコンでベーコンエッグと、サラダとパン、ヨーグルトの簡単な朝ごはん。
だいぶ外が明るくなってきて、カーテンを開けると薄っすらと光が差し込む部屋で、2人でテーブルを囲んで朝ごはんを食べる。

「なんか、2人で食べる朝ごはんいいね。」
「うん、そだね。」
幸せな気持ちが胸を満たしていく。

「ゆめは今日どうするの?」
「帰ってシャワー浴びて、友達とランチの約束してるからそれまでに買い物行っちゃおうかな。」
/ 76ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp