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いつも眠いのはキミのせい。

第114章 開花。


私が会いに行く回数を減らしても・・・

征君は何も聞いてはこなかった

征君は全中への出場が決まり

大会に向けて、益々練習にも力を入れていた

練習も忙しくなり、自然と会える回数も減っていった

それが淋しいと思う反面・・・

ホッとしている自分も居た

身体に増え続ける傷痕が・・・バレてしまうんじゃないかといつも気を張ってしまっていた

それでも征君への気持ちは何も変わらない



そんな気持ちを抱きながら私はいつもの木の下へ座り込み本を読む

征君が来たら、バスケの話をしよう

全中に応援に行くからねって伝えよう

征君がバスケをしているところなんて小学生の時以来だ

どんなだろう

あの頃よりももっとずっとうまくなってるんだろうな

カッコイイんだろうな

あぁ・・・早く見たいな

そんな事を考えていると、突然体育館裏で足音が一つ止まった

征君じゃない足音



「ん?誰だお前?」

「・・・・え?」



止まった足音は、突然私に話かけた

声の方に振り返る

そこに立っていたのは黒髪で少し目つきの悪い男の人



「お前、うちの学校の生徒じゃねーのか?」

「あっ・・・違います・・・」

「ふぅ~ん。あっ!お前もしかして、赤司の女か!?」

「へっ!?わっ、わたっ私が征君のっ・・・!?」



突然の言葉に驚き、私の顔は燃えるように一気に赤く染まっていった



「違うのか?」

「いや、ちが・・・」



わなくはないけど・・・・・

自分でそれを言葉にしてしまうのは恥ずかしい

目つきの悪い彼は近くまで来て、私の顔を覗きこんだ



「何だよ赤司のヤロー・・・」

「?」

「クソ可愛いじゃねーか」

「!!」
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