第114章 開花。
そして、そんな不安の入り混じった幸せな日々はきっと続くんだと思った
今度こそ・・・
ずっと・・・続いて欲しいと・・・
そう願ったと言う方がいいのかもしれない
私はいつも、桜の木の下で本を読みながら征君が来るのを待った
征君は笑顔で来てくれる
そしていつも言うの
赤司「今日も会いに来てくれてありがとう」
ありがとうを言いたいのは私の方
迷惑じゃないか、重荷になってないか、そんな心配が征君のこの一言でどこかに行ってしまうようだった
そんな幸せな日常の日のことだった
赤司「」
「どうしたの?」
赤司「もし・・・俺が俺じゃないと思う時があれば・・・もうここには来ない方がいい」
「えっ?征君が征君じゃないとき・・・?そんなのあるわけないよ!征君はずっと征君でしょ?」
赤司「ああ・・・そうだね。すまない、変な事を言ってしまった」
征君の言ってる意味がわからなかった
これからもずっと続くと願っているのは・・・
やっぱり私だけなのかもしれないと、この時そう思ってしまった
征君のこの言葉にもっと・・・耳を傾けてあげるべきだったのに
この時はそんな風に考えてあげることができなかった