第114章 開花。
―過去―
私と征君が出会ったのは小学生の時
征君にこの耳の事で声をかけられたことがきっかけだった
私たちは毎週日曜日、公園にあるバスケットコートで待ち合わせた
それは長く・・・小学5年生まで続いた
でも、ある日征君は約束の場所に来なくなった
それでも私は毎週その場に行った
もしかしたら・・・・
もしかしたら・・・今日こそは・・・
でもそのうち・・・行くのが怖くなった
今日も行ったって居ない
そう思うたびに気持ちは沈んでいった
征君に会わなくなった頃くらいから少しづつ・・・
私に対するイジメが酷くなり始めた
それでも、小学生の頃のイジメなんてまだ可愛らしいかった
6年生になると、作り笑いしかできなくなった
それでも唯一、真太郎に出会ったことだけは私を笑顔にしてくれた
そして私は小学校を卒業して、中学に入った