第5章 うなれ体育祭
第5試合を快勝に終え、そのまま入場ゲートに向かうと常闇君が居た。彼に言葉を掛けるか、迷っている。もしかしたら話しかけるなモードかもしれない、でも激励の言葉を掛けたほうが、
「原操、」
「え、な、何常闇君?」
「お前の力、見させてもらった。俺は必ず次へ上がる。そしてお前を倒す。次は、俺の力を見ていてくれ。」
「...うん!しっかり視察させてもらうわ。」
私がそう言うと、常闇君はクールに去って行ってしまった。なんか、常闇君すっごくかっこいいな。黒だし、個性のモンスターもカッコイイ、今度あの子におさわりしていいか聞こう。
常闇君VSヤオモモの試合も直ぐに終わった。ヤオモモが創造する前に常闇君の先手必勝の大猛攻。確かに素早いし、アレを避けるの大変だ。本当常闇君は厄介な相手だ。
常闇君の試合が終わってから、観覧席に戻ると切島君が戦っていた。
「おー、原操、こっちこっち。」
瀬呂君に呼ばれ、隣に座る。なんか、さっきの事もあるしちょっと緊張する。
「お疲れ、圧勝だったな。」
「えへへ、有難う。次も頑張る。」
瀬呂君に褒めてもらって、なんだかすごく照れてしまう。彼は本当に褒め上手すぎる!私調子乗っちゃうからやめて欲しいけどやめないで!
「絶対アレは俺のおかげ。」
「はいはい、電気にも感謝してる。有難うね、特訓付き合ってくれて。」
「おう!俺の約束も忘れんなよ!」
「はいはい。」
「約束って、お前らなんかあんの?」
「体育祭終わったら二人で食事に行くの。」
「デートだデート!」
「違うし、ヤメテ。」
電気がデートとか言うから皆から妙に視線集めてるじゃんヤメテ。ミナイデ。恥ずかしい。瀬呂君もぽかーんとしてんじゃん、響香もめっちゃぽかーんと不意打ち喰らったみたいになってるし。
「デートじゃない、マジで。だからそんなミナイデ。」
「え?俺の扱い酷くね??」