第4章 新たなる脅威そして自覚
「え、ちょ、ちょっと~~!!!」
黒いモヤに飛ばされたと思った地面にむかって落ちている。悲痛の叫びを上げながら周りの空気を地面に向かって押し出す。風のクッションとなって地面との接触は避けられた。少し離れたところで威勢のいい爆発音が聞こえた。倒壊ゾーンに飛ばされた、って事は私たちをUSJの外に出す気が無いのか。
「お譲ちゃん、あんたに恨みはないが死んでもらうよ。」
いかにも三下です、見たいな奴が目の前にゾロゾロと出てくる。戦いながら爆豪君の元へ行こうか。
「寝言は寝て言ってろ、三下。」
舌を巻いて、この時を楽しむ。有難いことにここは倒壊ゾーン。手ごろなものがごろごろと溢れかえってる。
「あ、いたいた。おーい!爆豪君!切島くーん!」
「おお!原操!無事だったんだな。」
「うん、大丈夫。爆豪君も、」
「俺がこんなんでへばるかよ。」
お互いに少し息を荒げながらも、生存を確認する。切島君の「俺らが先走った所為」に心がいたい。確かに出すぎた真似をした。けど、敵の出入り口であるアイツを野放しには出来ない。それは私と爆豪君の変わらない意見のようだ。
「それにさ、」
背後から来る敵に一蹴りお見舞いしてやる。
「こんな三下ばっかりじゃ、オールマイトを殺すなんて到底無理ね。」
「つーか、お前らそんな冷静な感じだっけ?」
「俺はいつでも冷静だ!」
「私はいつでも冷静だから!」
「ちょっと真似しないで!」
「あぁ?真似すんなや!」
「あ、そうそうそんな感じ。やっぱ似た物同士だな。」
「けっ、じゃぁな行っちまえ。」
「待て待て待て、俺はダチを信じる。男らしいぜ爆豪!ノったよ、おめぇらに!」
拳をガキン!とあわせるのを合図に、私たちは相澤先生のいる中央へと、足早にむかった。