第4章 新たなる脅威そして自覚
突然現れた真なる悪意の権化。侵入者用センサーは無反応、学校から隔離された施設で、少数であるクラス単位しかいない時間帯を狙ってくる。あまりに用意されすぎている。相澤先生は敵のところへと正面突破で行ってしまった。出来るなら私たちも加勢したいところだけど、まだまだひよっこ未満の私たちが行ってもそれは邪魔にしか成らないだろう。ここは逃げるしかない。
「早く避難を!」
「させませんよ。」
飯田君が緑谷君を呼びかけた時、目の前に黒いモヤのような、人なのか何のかわからない奴がきた。
「平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして。」
オールマイトを殺す、そう発言したんだ、このモヤは。完全に舐めきっているのか、圧倒的な秘策があるのか。けど、こいつは敵の出入り口だ、何の個性かはしらないけどここで抑える必要がある。
私が動き出すとほぼ同じタイミングで切島君と爆豪君も飛び出す。切島君は物理で殴って、爆豪君は爆破する。私はこのモヤを分解してやろうと触れた。その瞬間、「得たいの知れない物質」を感じ取った。そして同時に、その中に渦巻く無数の重力因子。これって、まさか、
「三人ともどきなさい!」
「まずい!こいつの個性は!!」
奴の個性を伝えようとした瞬間、目の前が黒いモヤに支配される。