第4章 新たなる脅威そして自覚
施設について、バスを降りて、中に入ってみた。そこはまるでテーマパークの地図を見ているみたいな。
「USJかよ!!」
いや、マジそれな。中にはスペースヒーロー13号先生が居た。先生の口からまさかのUSJ発言で、それでいいのかと突っ込みそうになった。
「えー、始める前にお小言を一つ、二つ、三つ、四つ。」
呼び折数えるのがどんどん増えていく13号先生。長いパターンだろうかと思案していると、思わぬ真面目な話。
人を簡単に殺める事が可能な個性。だれでもが用いることが可能な社会。私のような個性は特にそうだろう。大きなアクションを起こさず、外見的に見てもなんの変哲も無いのに行き成り命を奪うことが出来る。空気中の酸素を操作して一時的な無酸素状態、低酸素状態だって作れるだろう。やったこと無いけど、コレを超えてはいけないといった倫理観のようなものがある。
「君たちの力は人を傷つけるためにあるのではない。助けるためにあるのだと心得て帰ってくださいな。」
13号先生の話に周りから拍手が起こる。先生、すっごいカッコイイです。
「そんじゃ、まずは、」
相澤先生が振り向いたと同時に、その動きを止める。何を言いかけたんだろう?
「一塊になって動くな!!!」
これだから、私の勘は悪い方向にだけよく働くのだ。
「動くな!あれは敵だ!!」
プロが何と戦っているのか、何と向き合っているのか。
それは、途方も無い悪意。