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花吹雪の様に。《ONE PIECE》

第5章 あなたのためなら


くっつけていた口を離されると同時に、全身を貫くような熱が離れていく。




そのままずっと、触れていられたらいいのに。




「…か、勝手に出てったことはさっき謝ったじゃな…」
「そんなこと言ってるんじゃねェよ。」
喋ろうとした言葉を、ローの言葉で止められる。

頭がぼーっとし、体が鼓動により揺れを感じる。




ああ、私、
この人に嫌われるのが怖いだけなんだ。
嫌われたくないんだ。




勝手に船を出たこと。
それについてなら、何でも言われる覚悟は出来てきた。
ローに渡すブレスレットを、どうしても完成させたかった。


今、ローが何を考えているのかが分からない。

嫌われたかもしれない。
それが、

ただ、ただ

怖い。



「なんで火拳屋と居た。」
「エースのこと?なんでそれを…」

思わず目を逸らしてしまう。
この体勢だと、ローがずっと目の前にいることになる。
正直、目の行き場に困るのだ。


「お前が船を出たのは火拳屋が関係してるのか。」
「エースは関係ない!ただ…手伝って貰ってただけよ…!」

なんでエースの話題が出てくるのか。

何もかもが分からない。


「あんなに馴れ合ってたのにか?関係ないというのか?」
ローはリンを床に押し倒していた手をどけ、立ち上がった。





やだ。
いかないで。



なんで、
伝わってくれないの…?




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