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七色桜

第5章 シャンプー 壮五 甘夢


ピンポーン
「はいは〜い…壮五、珍しいね?どしたの?あ、入って入って」
『夜分遅くにごめんね?特に何かあったわけではないんだけど…いや、やっぱり帰るよ。』
「ここまで来て何遠慮してんの?とりあえず座って?今紅茶淹れるね、この間美味しいの見つけたんだぁ♪」
『あ、…じゃあ、いただきます。』
コポコポ…カチャカチャ…
「はい、どうぞ。ミルクと砂糖はご自由にお使いくださいな♪」
『ありがとう、いただきます…本当だ。すごく香りがいいね。』
「でしょ!壮五なら分かってくれると思ったんだぁ♪で?どしたの?」
『あ、いやその…今日の楽屋でのことなんだけど…』
「楽屋?なんかそんな話したっけ?」
『その…しゃ、シャンプー…のこと、で…』
「あぁ、それがどうかしたの?」
『呆れないで聞いて欲しいんだ…実は僕とめぐだけが使っていると思っていて、少しだけ、というかすごく嬉しかったんだ。こう、2人だけの秘密みたいな感じで…でも今日話を聞いて、千さんや八乙女さんも使っていて、しかもメンバーもみんなで使うってなった時に、すごくモヤモヤしてしまったんだ…こんなこと言われてもめぐは困るだろうと思ったんだけど、自分の中だけでは収まりきらなくて…』
「そっか、ごめんね?そんな風に思ってくれてたなんて。」
『そんな!僕が勝手に勘違いしていただけだから、めぐは謝らないで?』
「ん〜、どうしたらいいかなぁ…」
『何がだい?』
「ん?壮五とわたしだけの秘密って他にあるかなぁって」
『え!?』
「あ、じゃあ壮五とわたしだけしかわからない合図とかどう?」
『合図?』
「うん、あんまり変わったことするとまたバレちゃうから、日常の動きの中で出来るのとか。どう?」
『あはは、めぐには敵わないな…そうだね、日常的にやっていることか…』
「ん〜、壮五ってよく反対の腕を触ってることが多いから、首を触るのはどう?」
『え?そんなに触ってるかな?無意識でやっているから、分からなかったな。…じゃあめぐは鼻に指を当てているから、耳を触るのはどうかな?』
「あー、やってる。昔から直せって怒られたなぁ。」
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