第16章 髪は切っても 甘ギャグ夢
103号室
コンコンコン、ガチャ
千景『ん?珍しいね、どうしたの?』
咲也『実はめぐちゃんが…』
千景『めぐがどうかしたの?とりあえず中で話を聞くよ』
バタン
咲也『その…めぐちゃんが失恋をしてしまったみたいで…』
千景『へぇ?めぐが失恋…』
咲也の言葉を聞いて千景の眼鏡が妖しく光った。咲也は当然気が付いていない。そこへゲームに没頭していたはずの至も話に加わる。
至『俺の可愛いめぐが失恋って。相手はどこのクソムシだよ』
千景『茅ヶ崎、落ち着け。で、相手は?』
咲也『それが相手はわからないんです。めぐちゃんもそのまま部屋にこもってしまったので…』
咲也の言っていることは嘘ではない。だが2人が大きく勘違いするには十分な説明だった。
咲也『なので、恋愛のスペシャリストであるお二人に失恋を癒す方法を聞こうと思って!』
至『失恋の癒しねぇ…』
千景『ないこともないが…他のみんなは知ってるのかな?』
咲也『椋くんと太一くんも他の恋愛のスペシャリストの人達に話を聞いてくるって言ってたので!』
至『ちなみに他は誰?』
咲也『お二人と一成さん、紬さん、有栖川さん、万里くん、伏見さん、左京さんです!』
千景『間違った人選ではないな。他のみんなとも相談しようか』