第7章 お買い物 増長和南 甘裏
AM10:00
「今日は何も仕事ないー!暇だ。ん〜、春の新作結構出てたよなぁ…ちょっとリサーチしてこよっかなぁ。新しい服も欲しいし。」
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AM10:30
「やっぱショッピングは身軽が1番だわぁ〜」
黒のキャップにカラーブロックのマウンテンパーカー、ショートパンツにハイカットのスニーカー、ウェストポーチを斜めがけ。髪はサイドに寄せて1つ結び。これがめぐの定番のショッピングスタイルだ。
ロビーに着くと後ろから誰かに呼ばれた。
『あれ?めぐ?』
「ん?あー、カズだぁ。おはようー」
『おはよう、どこか行くの?』
「うん、今日完全オフだからショッピングでもしよっかなぁって出てきたとこだよ」
『そうなんだ、俺も今日はオフなんだ。良かったらめぐのお供をさせてもらってもいいかな?』
「わたしは構わないけど、何か用事とか行くところあったんじゃないの?」
『特にはないんだ。ちょっと出かけようかなって思ったところにめぐと会ったからさ。いいかな?』
「いいよー、今日結構歩くかもしれないけど大丈夫?」
『じゃあ俺が車出すよ、エントランスに回すから待ってて。』
「ありがたやぁ〜、じゃあエントランスにいるねぇ」
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「ごめんね、休みなのに車までだしてもらって?」
『俺はめぐと出かけたかったから、むしろ嬉しいよ。それに買い物するつもりだったんでしょ?なら荷物も増えるんだし、たまには俺にも甘えてよ。』
「あなたは神か何かですか、カズくん。」
『あはは、神ではないけどめぐを好きな男であることは間違いないかな?』
「B-PROのメンバーは何でこうも甘いセリフをさらっと言えるんだ…まぁアイドルだから間違ってはないか。」
『とりあえずこの辺りのお店だっけ?』
「うん!」
『じゃあこの辺りの駐車場に停めようか。』
ピーピーピー
「カズ、駐車上手いね。免許ないわたしが言うのも何だけど。」
たしかに、ちょっと停めづらい場所だったが切り返しも無駄がなく、スムーズに停められていた。
『自分で運転するの好きだからね、めぐに褒めてもらえて嬉しいよ。』
ガチャ
『さ、お手をどうぞ。お姫様。』
「えへへ、ありがと!」
『どこから見ようか?』
「えっとね、メインストリートにある新店見たい!」