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桜計画

第4章 変えちゃダメ 野目龍広 甘裏


「はい、百オッケー。ラストはタツー。衣装合わせ終わった人たちは打ち合わせルームで待ってていいよー。打ち合わせまで時間あるから少し休憩ってことで。」
『あ、めぐ。タツが筋トレの量を増やしていた。サイズが変わっているかもしれない。』
『お、おい音済!黙っててくれって言ったろ!?』
『めぐにサイジングされたらバレることだ。』
『だからって今…』
ゴゴゴ…
メジャーを持ったまま口元は笑っているのに目が笑っていないめぐ。
『…さぁ、みんな打ち合わせルームで休憩しようか?』
『そ、そうだねー!バナナ食べよーっと!』
『モモタスも終わりでしたよね!?さぁ、行きましょう!』
『ん、めぐ頼んだぞ』
「情報提供ありがとう、百。今度何か百の好物差し入れするね」
『おい、お前らちょっと待…』
バタン
そう、専属スタイリストであるめぐはサイズが変わることを嫌う。なぜなら衣装はB-PROメンバーの魅力を最大限に引き出せるように作り込まれているから少しでもサイズが変わると魅力がなくなってしまうと考えている。
なので、タツと剛士、弥勒はそれにより毎回怒られる。
その恐怖を知っているメンバーは退却したのだ。
『…あー、あの…な?最近ロケが多くて筋トレしてなくて…筋力落ちたかなと…思ってだな?』
「……言い訳はそれで終わりか、野目龍広」
『モウシワケアリマセンデシタ』
「測るから服脱いで」
バサバサ…カチャカチャ…
『頼む。』
「手、広げて」
黙々とサイジングをしていくめぐにタツは問いかけた。
『やっぱ怒ってるよな…?すまない。』
「……タツが筋トレしたい気持ちもわかる。それはプロ意識から来るのもわかってるつもり。でも私もプロの専属スタイリストだから譲れないものがある。筋トレをする時は必ず連絡して。お願いだから。」
『あ、あぁ…ホント、悪いな…』
「もういいよ、今回はそこまでサイズ変わってないし。」
メジャーや仕事道具をしまいながら言った。
『なぁもうほんとに怒ってないか?』
「なぁに?タツ怒られたいの?」
『そんなんじゃ!』
「わかってるよ、じゃあ一個お願い聞いてもらおかな?」
『なんだ?』
「ちょっと疲れちゃったから甘やかされたいなぁ。チューして?」
『それでいいのか?』
「うん」
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