第2章 苦悩の日々
「ん?確かにいつもの元気がねぇな。元気が取り柄みたいな奴なのに。」
「悪かったね。元気だけしか取り柄がなくて・・・。」
「ホントに元気がねぇな。何があったんだ。」
「兄ちゃんは知ってるよね。俺と涼太が付き合ってたの。」
「あぁ。知ってるぞ。」
「実は昨日ね。涼太から嫌いなったから別れてくれって一方的に言われて別れちゃったんだ。」
「はぁ?何だよ。黄瀬も自分勝手だな。俺は黄瀬がモデルをやってるって聞いたときから嫌な予感してたんだよな。当人同士の問題だから口を出すべきじゃないって思って何も言わなかったが反対するべきだったな。こんなに可愛い俺の弟をふるなんて有り得ないぞ。」
「嫌いになっちゃたものは仕方ないし、俺がわがままを言って涼太を困らせたくないって思いの方が先にあって涼太のためって思って別れたんだ。それで今日の登校時間に涼太が女の子と手を繋いで歩いてるのも見たし、空き教室で//////」
「おい。何で顔を赤くしてるんだよ。まさか、黄瀬が女とヤってるの目撃したとか言うんじゃないだろうな。」
「そ、そうだよ。見ちゃったんだよ///」
「お前ってそう言うところ運がねぇよな。」
「五月蝿いな。別に好きで見ちゃったわけじゃないよ。」
「で、今でも黄瀬のことが好きなわけだ。」
「そうだよ。悪い?」
「悪くはないが報われない恋はいつか身を滅ぼすぞ。」
「兄ちゃんはもう結婚して子供も3人居るからそんな風に言うのもかんたんだろうけどさ・・・。」
「俺が女を紹介してやろうか?女と付き合えば黄瀬のことだって忘れられる。失恋を忘れるには新しい恋をするのが一番だからな。」
「俺には無理だよと言うより自分に好きな人が居るのに他の女の子と付き合うなんて女の子に失礼だよ。女の子って自分を一番に見てほしいって思うでしょう。」
「お前って変なところ真面目だな。確かに女は自分を一番に見てほしいって思う奴が多い。でも、そんなことを言ってたらお前は女と付き合えないぞ。」
「兄ちゃんが楽天的なだけでしょう。俺は今は女の子と付き合うなんてことは出来ないけどでき婚だけはしたくないって思ってるしね。」
「まぁ。今のお前は精神的に参ってるみたいだからな。少しベッドで休んでいけ。」
「ありがとう・・・兄ちゃん。」
俺は兄ちゃんに許しをもらってベッドに横になった。
