第3章 愛運の結びまで
そんな茉莉花に向かい、男の1人が抜刀した。
正眼の構えから向かってきたが、茉莉花はピクリとも動かない。
男は、ここでこの女を殺せば信長に一矢報いることが出来ると思っていたのだろう、本気で茉莉花を殺すつもりで、向かっている。
一方、茉莉花は全く動かない、、、。
、、、、、、
そうして、男の刀が真っ直ぐに茉莉花に振り下ろされる。
周りの人間がそう思った瞬間、茉莉花の脚が僅かに一歩前に進んだその瞬間、柄を握る右手が一直線に上に振り上げられた。
『キーン、、、ガキッ!!』
そう、利き手で握っている宗左左文字で、、、、、、。
下からその男が持つ刀を弾いた。
茉莉花は、居合で対峙していたのだ。
“女子が居合など、、、、”と
周りを囲んでいた男達は信じられないものを見てしまったとばかりに、その場に張り付いていた。